「曹操の墓」真がん論争沸騰…DNA鑑定論も

 【北京=佐伯聡士】中国河南省文物局が12月27日、「三国志」の英雄、曹操の陵墓を確認したと発表したことを受けて、学者や三国志ファンらの間から、「ニセモノではないか」との疑問の声が上がり、論議が沸騰している。

 文物局は、陵墓は曹操のものだと主張し、全国重点文物保護の対象として申請する方針を表明するなど疑念の払拭に躍起だが、論争はなお続きそうだ。

 中国紙によると、文物局は、曹操を指す「魏武王」の銘文がある石牌が発見されたことが、曹操の陵墓であることを示す有力な根拠だとしている。だが、懐疑的な学者らは、「魏公や魏王ならわかるが、魏武王という呼称はおかしい」「証拠品は、盗掘者から押収されたものだ」などの声が相次いだ。

 文物局は12月31日の記者会見で、「銘文入りの石牌八つのうち盗掘者の押収物は一つだけで、残りはすべて発掘、出土したもの」と批判に反論。さらに、専門家が検証した結果、「石牌は、質や構造から見ても、盗掘者が偽造できるものではない」と強調。「魏武王」の呼称についても「当時の歴史背景に合致している」と説明した。

 一方、墓から出土した男性の遺骨と曹操の子孫のDNAを鑑定して慎重に確認すべきだとの意見も出ているが、文物局は「遺骨の保存状態が悪く、鑑定は技術的に難しい」としている。
(2010年1月4日18時40分 読売新聞)

これまでよく盗掘から免れていたなあと感心するとともに、ぜひ骨格標本から当時の顔を復元してもらいたいなあと。

蒼天航路(1) (モーニング KC)

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