中国の王朝の変遷、気候の寒冷化が影響か 研究成果

その結果、農業を基盤としていた後漢(25〜220)や唐(618〜907)、北宋(960〜1127)、南宋(1127〜1279)、そして明(1368〜1644)の王朝の崩壊はすべて、低気温もしくは急激な気温低下と密接に関係があると結論づけた。

気温の低下は中国の王朝を食糧不足で弱体化させた。年間平均気温が2度下がるとステップ地帯の草原に生える草の成長期間が最大で40日も短くなり、家畜の飼育に打撃を与え、北方の遊牧民族が南の中国語を話す人々が暮らす地域に侵攻するきっかけになったという。

研究チームは、「そのときどきの技術や経済システムで気候の変化をカバーしきれなくなると、人間は移動するか飢えるかしかない」と言う。ローマ帝国やマヤ帝国が崩壊したのも気温が低い時期だったという。

(ソース)AFP BBニュース