ブリュージュの朝課
写真はブリュージュの街並みです。饗庭孝男編『フランスの中心 ブルゴーニュ 歴史と文化』小沢書店を読みました。13世紀のブルゴーニュ地方の情報を得ようと思ったのですが、余り触れられてないですね。利用できそうなのは1302年の「ブリュージュの朝課」事件くらいでしょうか。
13世紀末からフランドルの毛織物産業は、次第に衰退に向かいます。裕福な織布商人ら都市貴族は、独占的な特権と市政自治権を要求してフランドル伯と対立しました。一方で、少数独占的都市貴族のもとで過酷な労働条件と貧困を強いられてきた職工たちがいっせいに蜂起します。ブリュージュの都市貴族らは、これを制圧するためにフランス王フィリップ4世に援護を求めました。そこでフィリップは、フランドルに武力介入して、ブリュージュを併合しようとしました。
それに対して職工下層市民らは、職工ピエール=デ=コーニンクとヤン=ブレイデルを首領にイギリスの援護を得て、ブリュージュ内のフランス軍を撃破しました。これが1302年の「獅子派党」による「ブリュージュの朝課」事件です。
- 作者: 饗庭孝男
- 出版社/メーカー: 小沢書店
- 発売日: 1998/04
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (1件) を見る